【Udemy完全攻略】コースが売れない7つの致命的な理由と稼ぐためのロードマップ

こんにちは、天元です。いつも私の発信を見てくださり、本当にありがとうございます。今日は、「Udemyで魂を込めてコースを作ったのに、全く売れない…」そのように一人で悩み、途方に暮れているあなたへ、私のこれまでの全経験を賭けて、その根本的な理由と、単なる小手先のテクニックではない、本質的な対策についてお話しさせてください。

今でこそ、私は売上規模3000億円以上の大企業で研修を担当させていただいたり、オンラインでは延べ4万人以上の方に統計学やプログラミングといった専門スキルを教える立場にありますが、ここに辿りつくまでの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。

大学1年生で起業してから、最初の5年間。それは、出口の見えない、暗く長いトンネルの中にいるような日々でした。利益は、月5万円程度。朝から晩まで、来る日も来る日もパソコンの前に座り続け、世の中の華やかな成功譚を横目に、ひたすら作業に没頭していました。友人たちが旅行や趣味を楽しんでいる間も、私は「未来の成功」という不確かな光だけを信じて、遊ぶ時間も、睡眠時間さえも削って仕事をしていました。

「これだけ膨大な時間を投下しているのに。月に30冊以上の本や論文を読み、誰よりも勉強しているはずなのに。なぜ、結果が出ないんだ…」

銀行口座の残高が減っていくのを見るたびに、心臓を直接掴まれるような、冷たい不安に襲われました。報われない努力は、次第に「自分は社会にとって価値のない人間なのではないか」という自己否定の刃となって、私自身の心を深く傷つけていきました。未来のために「今」を犠牲にし続ける毎日。しかし、その肝心の未来が、一向に明るくなる兆しは見えませんでした。

だからこそ、今、あなたが感じているその胸の痛み、焦り、そして孤独が、私には痛いほどわかるのです。この記事は、単なるノウハウの羅列ではありません。かつての私自身が喉から手が出るほど欲しかった、「希望」という名の灯火です。もしあなたが今、過去の私と同じ場所にいるのなら、どうか、もう少しだけ読み進めてみてください。

売れない7つの根本理由

理由①「誰にでも」という呪いの言葉に縛られていませんか?

コースが売れない最大の、そして最も根深い理由は、ターゲットが曖昧であることです。これは、ほとんどの初心者が陥る罠であり、かつての私もこの呪いに深く囚われていました。「初心者向け」「誰にでも役立つスキル」「みんなのための〇〇入門」…こうした言葉は、一見すると多くの人に手を差し伸べているように見えますが、その実、誰の心にも深く突き刺さることはありません。なぜなら、人間は「自分ごと」として捉えられない情報には、決して心を動かさないからです。

「誰にでも」という言葉は、裏を返せば「誰のためでもない」というメッセージになってしまいます。人は、自分とは関係のないその他大勢に向けられたメッセージを、無意識のうちに読み飛ばしてしまうのです。

起業当初の私は、とにかく少しでも収入の足しにしたくて、「誰でも簡単に学べる統計学」「みんなのためのプログラミング基礎」といった、当たり障りのない、間口の広いテーマばかりを扱っていました。しかし、現実は残酷なほどに無反応。全く手応えがありませんでした。

そんな八方塞がりの私を見かねて、ビジネスの師匠であり、人生のパートナーでもある夫が、静かに、しかし核心を突く一言をくれました。

「ビジネスというのはね、たった一人の、具体的な人間の、具体的な悩みを、心から解決しようとすることから始まるんだよ。世界中の人間に届けようとしなくていい。たった一人でいいんだ。その一人を、完璧に幸せにすることだけを考えなさい」

衝撃でした。私は、不特定多数のぼんやりとした集団に向かって、独りよがりな情報を投げつけていただけだったのです。

そこから私は、アプローチを180度変えました。例えば、単に「初心者向けのPythonコース」を作るのではありません。

経理部で10年間、毎日毎日うんざりするようなExcelの集計作業に3時間も費やしている、45歳の鈴木さん。本当はもっと企画や分析といった創造的な仕事がしたいのに、単純作業に追われてキャリアアップも望めない。そんなあなたが、Pythonという魔法の杖を手に入れて、その忌々しい作業をわずか30分に短縮し、余った時間で新しい価値を生み出すための、世界で一番優しい入門コース

このように、まるで一人の人間に手紙を書くように、その人の顔、年齢、職業、日々の悩み、そして心の奥底にある願望までを、ありありと想像するのです。これをマーケティング用語で「ペルソナ設定」と言いますが、難しく考える必要はありません。あなたの知識や経験が、過去の自分自身や、親しい友人、あるいは特定の誰かの、どんな悩みを解決できるのか。その一点を、深く、深く掘り下げていくのです。

「あ、これ、まさに私のことだ…」

ターゲットを極限まで絞り込むことで、メッセージは初めて強烈な「自分ごと」となり、たった一人の心に深く突き刺さります。そして、不思議なことに、その一人のために全身全霊を込めて作ったコースは、結果的に、同じような悩みを抱える他の多くの人々にも自然と届いていくのです。

理由②「完璧なコース」という幻想に囚われていませんか?

「この説明だけでは不十分かもしれない」「もっと質の高い資料を用意しないと、受講生に申し訳ない」「あの競合コースよりも優れたものを作らなければ…」

このように、100%完璧な、非の打ち所のないコースを目指すあまり、いつまでも公開ボタンを押せずにいる。これもまた、多くの誠実で真面目な人ほど陥りやすい、深刻な罠です。

過去の私も、まさにこの「完璧主義」という名の病に侵されていました。未来で大きな結果を出すためには、今は完璧な準備をしなければならない。そう強く信じ込み、インプットばかりを延々と繰り返していました。新しい本を読み、新しい技術を学び…しかし、その知識をアウトプットして世に問うことを、無意識のうちに避けていたのです。なぜなら、批判されるのが怖かったから。「こんなレベルで講師を名乗るのか」と、誰かに指をさされるのが、たまらなく怖かったのです。

結果、何も生み出せないまま時間だけが過ぎていき、焦りと自己嫌悪だけが雪だるま式に膨らんでいきました。

でも、どうか冷静に考えてみてください。受講生が求めているのは、学術的に完璧な、分厚い教科書ではありません。彼らが本当に求めているのは、今、目の前で抱えている、具体的で、生々しい悩みを解決してくれる、実践的な知恵なのです。

大切なのは、スタートアップの世界で言われる「MVP(Minimum Viable Product:実用最小限の製品)」という考え方です。まずは、たった一つの、しかし受講生にとって最も切実な悩みを解決できる、最小限のコースから始めてみるのです。そして、公開後に寄せられる受講生のレビューや質問といった、貴重なフィードバックを元に、コース内容を少しずつ追加・修正していく。

このアプローチは、コースを一方的に「完成させて提供する」のではなく、「受講生と一緒に育てていく」という感覚に近いものです。このプロセスを通じて、受講生との間に強い絆が生まれ、コミュニティが形成されていきます。

私は今、自分だけの戒律として、「未来のために時間をかけすぎず、今この瞬間を生きる」ことを何よりも大切にしています。不完全でもいい。むしろ、不完全だからこそ、そこには成長の余地があり、受講生が関わる隙間が生まれるのです。まずは60%の完成度でいい。勇気を出して「公開」ボタンを押すこと。その小さな一歩が、あなたを停滞から救い出し、次のステージへと進ませてくれる、唯一の道なのです。

理由③ 血の通った「あなた」という人間が見えていますか?

Udemyのプラットフォームには、同じようなテーマを扱ったコースが、文字通り星の数ほど存在します。その中で、受講生はなぜ、他の誰でもない「あなた」から学ぶ必要があるのでしょうか?その答えは、コースの内容や質だけにあるのではありません。

昔の私は、自分の過去を話すのが、本当に怖くてたまりませんでした。月5万円しか稼げなかった惨めな過去。数え切れないほどの失敗談。そんなことを話してしまえば、講師としての権威が失墜し、誰からも相手にされなくなると思い込んでいました。だから、いつも教科書に書いてあるような、正しくて、当たり障りのない、無味乾燥なことしか話せませんでした。

でも、それでは、画面の向こうにいる「私」という人間が、全く見えてきません。受講生は、単なる情報を求めているのではありません。もし情報だけが欲しいのであれば、本を読んだり、ネットで検索したりすれば済む話です。彼らは、その情報を語る「人」の、熱量、経験、そして哲学に惹かれるのです。

あなたの本当の強みは、その専門知識や華麗なスキルだけではありません。そこに至るまでに経験した、泥臭いストーリー、情けない失敗談、涙を流した夜、それをどうやって乗り越えてきたかという経験知、そして、このコースに込めた「誰かの役に立ちたい」という純粋な想い。その全てが、あなただけの、誰にも真似できないオリジナルな価値になります。

自分をさらけ出すのは、勇気がいる行為です。弱みを見せるのは、怖いかもしれません。でも、あなたのそのありのままの姿、不完全さや人間臭さに共感してくれる人こそが、単なる「お客さん」ではなく、あなたの活動を心から応援してくれる、本当の意味での「ファン」になってくれるはずです。コースの冒頭で、少しだけ、あなたの個人的な話をしてみてはいかがでしょうか。

理由④「売れるパッケージ」を意識していますか?

素晴らしい内容のコースを作ったとしても、その魅力が伝わらなければ、存在しないのと同じです。中身がどれだけ素晴らしくても、手に取ってもらえなければ、価値は届かないのです。

かつての私は、「良いものを作れば、自然と売れるはずだ」と信じていました。内容の充実にばかり時間をかけ、コースの「見せ方」については、ほとんど無頓着でした。コースのタイトルはありきたり、説明文は淡々とした箇条書き、サムネイル画像は適当に作ったもの…。今思えば、あれでは売れるはずがありません。

お店に例えるなら、商品は一級品なのに、店の外観は薄汚れ、看板の文字はかすれ、ショーウィンドウにはホコリが積もっているような状態でした。そんなお店に、誰が進んで入ろうと思うでしょうか?

Udemyにおける「パッケージ」とは、主に以下の要素を指します。

  • コースタイトル:受講生が最初に目にする、最も重要な要素です。「誰が」「何を得られるのか」が瞬時にわかる、具体的で魅力的な言葉を選びましょう。
  • サブタイトル:タイトルを補足し、コースがもたらす「変化」や「未来」をより具体的に描写します。
  • コース紹介文:単なる目次ではなく、受講生の悩みに寄り添い、このコースがなぜその悩みを解決できるのかを情熱的に語る「セールスレター」です。
  • サムネイル画像:コースの顔です。清潔感があり、内容が一目でわかり、他のコースの中で埋もれないデザインを意識しましょう。
  • プロモーションビデオ:あなたの人柄とコースの雰囲気を伝える、最大のチャンスです。完璧な映像である必要はありません。誠実に、熱意を込めて語りかけることが何より重要です。

これらの「パッケージ」を磨き上げる作業は、決して手抜きをしてはいけない、非常に重要なプロセスです。あなたの魂を込めて作ったコースの価値を、最大限に引き出し、必要としている人に届けるために、もう一度、お店の「外観」を見直してみてください。

理由⑤ 信頼の貯金を積み上げていますか?

人は、知らない人から、いきなり高価なものを買おうとは思いません。購入という行動の裏側には、必ず「この人なら信頼できる」という感情が存在します。

起業当初の私は、とにかく自分の商品(コース)を売ることばかり考えていました。SNSでもブログでも、発信する内容は自分の商品の宣伝ばかり。それは、道端でいきなり「この素晴らしい商品を買いませんか?」と声をかけるのと同じです。相手の心は、警戒心で固く閉ざされてしまいます。

夫はよく、「ビジネスは、信頼の貯金だ」と言います。いきなり引き出そうとするのではなく、まずは相手の口座に、コツコツと価値を提供し、信頼を振り込んでいく。そして、貯金が十分に貯まったとき、初めて相手はあなたの商品に興味を持ってくれるのです。

Udemyのコースを売る前に、まずはコースの外で、あなたの専門性を証明し、人柄を知ってもらう活動が必要です。

  • SNSでの情報発信:あなたの専門分野に関する、役立つ知識やノウハウを、無料で提供し続ける。
  • ブログ記事の執筆:より深く、体系的な知識を文章で伝え、あなたの思考や哲学に触れてもらう。
  • 無料のミニセミナーや相談会:直接コミュニケーションを取る機会を作り、双方向の関係性を築く。

こうした活動は、すぐにお金になるわけではありません。しかし、この地道な「信頼の貯金」こそが、あなたのコースが長期的に売れ続けるための、最も確実な土台となるのです。焦らず、まずは与えることから始めてみてください。その誠実な姿勢は、必ず未来の受講生に届きます。

理由⑥ 井の中の蛙になっていませんか?

自分の専門分野に没頭するあまり、市場や競合の状況を全く見ていない。これもまた、売れないコースを作ってしまう大きな原因の一つです。

私も昔は、「自分のやり方が一番正しい」と信じ込み、他の人がどのようなコースを作り、どのように販売しているのかを、ほとんど研究していませんでした。自分の世界に閉じこもり、独りよがりなコースを作っていたのです。それでは、受講生が何を求めているのか、市場では何が「当たり前」のレベルなのかを、知る由もありません。

これは、競合の真似をしろ、ということではありません。市場を知り、受講生の期待値を理解するために、リサーチは不可欠だということです。

  • あなたのテーマで、すでに成功しているUdemyコースを3つ以上、実際に購入して受講してみる:何が評価されているのか?どのような構成になっているのか?受講生のレビューには、どんな賞賛と不満が書かれているか?
  • 成功している講師の、Udemy外での活動を調べる:彼らはどのように集客し、受講生とコミュニケーションを取っているのか?
  • 関連する書籍やWebサイトをチェックする:今、その分野で、どのようなトピックが注目されているのか?

こうしたリサーチを通じて、あなたは「井の中」から出て、自分のコースを客観的に見つめ直すことができます。成功事例から謙虚に学び、自分のコースにしかない独自の価値(あなたのストーリーや経験)を掛け合わせることで、初めて「選ばれるコース」が生まれるのです。

理由⑦「公開したら終わり」だと思っていませんか?

多大な労力をかけてコースを作り上げ、ついに「公開」ボタンを押した瞬間、大きな達成感に包まれるでしょう。しかし、本当の戦いは、そこから始まります。

「公開さえすれば、あとはUdemyが勝手に集客してくれるだろう」

これは、非常に危険な思い込みです。特に、実績のない最初のうちは、プラットフォームの力だけに頼っていては、あなたのコースは無数のコースの中に埋もれてしまいます。

かつての私も、公開後の努力を怠っていました。「やるべきことは全てやった」と満足し、あとは売れるのを待つだけ、という受け身の姿勢だったのです。しかし、待てど暮らせど、売上は一向に伸びませんでした。

コースを公開した後は、積極的にその存在を知らせ、受講生との関係を深めていく、能動的な活動が不可欠です。

  • 自身のSNSやブログ、メルマガで、新コースの公開を告知する:あなたのファンに、真っ先に情報を届けましょう。
  • 期間限定の割引クーポンを発行し、プロモーションを行う:購入を迷っている人の背中を押す、きっかけを作ります。
  • コース内のQ&Aには、24時間以内に、丁寧に対応する:受講生の満足度を高め、高評価レビューに繋げます。
  • 受講生のフィードバックを元に、定期的にコース内容をアップデートする:コースが「生きている」ことを示し、価値を高め続けます。
  • 新しいレクチャーを追加した際は、受講生にアナウンスを送る:既存の受講生との関係を維持し、ファン化を促進します。

コースは、公開がゴールなのではなく、スタートです。愛情を込めて育てていくことで、初めて、長期的に収益を生み出してくれる、あなたの貴重な資産となるのです。

【本質】長期的に稼ぐための「価値」の正体とは何か?

ここで、今回の話の核心に触れたいと思います。それは、長期的に、そして安定的に稼ぎ続けるために、私たちが本当に提供すべき「価値」とは一体何なのか、という問いです。この問いに対する答えこそが、あなたのビジネスを根底から支える、最も重要な土台となります。

かつての私は、「価値=情報の量や質」だと信じて疑いませんでした。だから、とにかくたくさんの情報を詰め込み、資料を綺麗に作り込むことばかりに心血を注いでいました。しかし、それは「価値」のほんの一側面に過ぎなかったのです。

本当の価値とは、受講生が、あなたのコースを通じて、どのような「変化」を遂げるか、ということです。情報そのものではなく、情報を受け取った受講生の人生に、どのようなポジティブな変容がもたらされるか。これこそが、価値の正体です。

  • 受講前:毎日3時間の残業に追われ、家族との時間も取れず、心身ともに疲れ果てていた。
  • 受講後:業務が効率化され、定時で帰れるようになった。家族と食卓を囲む笑顔の時間が増え、週末には趣味の時間を楽しめるようになった。

このBefore→Afterの「差」こそが、あなたが提供するべき真の価値なのです。

この視点に立つと、コースの価格設定に対する考え方も変わってきます。多くの人は、コースの収録時間や資料のページ数といった「量」で価格を決めようとしますが、それは本質的ではありません。問うべきは、「このコースがもたらす変化の大きさは、受講生の人生にとって、どれほどの価値があるだろうか?」ということです。

そして、この「価値」を最大化するために、私たちは全力を尽くさなければなりません。それは、私のビジネスの師匠である夫が、口を酸っぱくして言い続けている「道徳」にも繋がります。

「目先の利益のために、相手を煽ったり、騙したりするような商売は、絶対に長続きしない。それどころか、人を騙して得た金は、必ず将来の自分を深く苛むことになる。因果応報なんだ。自分の子供や両親に、胸を張って『これが私のお仕事です』と言えないようなことは、絶対にするな」

この言葉は、私の心に深く刻まれています。受講生からいただいたお金以上の価値を提供すること。期待を遥かに超える感動と変化を届けること。これこそが、ビジネスにおける最大の道徳であり、長期的な信頼関係を築くための唯一の方法です。

出し惜しみをしてはいけません。あなたが持っている知識や経験を、全力で、誠実に、受講生のために注ぎ込むこと。その圧倒的な価値提供が、やがて強力な口コミを生み、あなたを唯一無二の存在へと押し上げてくれるのです。

【戦略】Udemyを巨大なビジネスの「入り口」と捉え直す

さて、ここまでお話ししてきた「価値提供」を実践した上で、さらに視野を広げてみましょう。それは、Udemyを単に数千円のコースを販売して完結する場所としてではなく、あなたのビジネス生態系全体の、最も重要な「入り口」として戦略的に位置づける、という視点です。

正直にお話しすると、Udemyのコース販売だけで、毎月安定して大きな収益を上げ続けるのは、決して簡単な道ではありません。しかし、もしあなたのコースが、特定の受講生の心に深く、深く突き刺さり、その人生に大きな変化をもたらすことができたなら、それは全く新しい、そして遥かに大きな可能性の扉を開くことになります。

例えば、あなたが作った「データ分析による業務改善入門」というコースを、ある中小企業の課長が個人的に受講したとします。そのコースの内容が、彼の部署が抱えていた長年の課題を解決する、まさに完璧な答えだったとしたらどうでしょう。その質の高さと、あなたの誠実な人柄に感動した彼は、きっとこう思うはずです。「この素晴らしい内容を、ぜひ、うちの部署のメンバー全員に学ばせたい」と。

そして、彼はあなたに直接、連絡をしてくるかもしれません。「うちの部署で、企業研修をお願いできませんか?」と。

そうなれば、一つの研修で30万円、50万円、あるいは100万円といった、高単価の契約に繋がることも決して珍しくありません。月にたった一人か二人、そうした熱心なファンである受講生と出会うだけで、あなたの収入は劇的に安定します。

このように考えると、Udemyは高単価なバックエンド商品(企業研修、個別コンサルティング、顧問契約など)を販売するための、非常に優れた「集客装置(リードマグネット)」として機能し得るのです。

さらに、多くの受講生と高い評価を得ているUdemyコースは、それ自体があなたの社会的な信頼性を証明する、何より強力な「実績」となります。あなたが企業に対して営業をする際に、「Udemyでは延べ4,000人以上の方に教えており、5段階評価で平均4.7をいただいております」と客観的な数字で示すことができれば、それはどんな美辞麗句よりも雄弁に、あなたの専門性と信頼性を物語ってくれるでしょう。

ただし、ここで絶対に、絶対に誤解してほしくない、最も重要な注意点があります。それは、Udemyのコースを、バックエンド商品を売るための、単なる「おとり商品」にしてはならない、ということです。コース自体が、その販売価格を遥かに超える、圧倒的な価値を提供していることが大前提です。出し惜しみをせず、そのコースだけで受講生が十分に満足し、変化を実感できる内容を、全力で提供する。その誠実な姿勢があるからこそ、受講生との間に深い信頼が生まれ、「この人からもっと学びたい」という自然な欲求が生まれるのです。

まずは目の前の一人の受講生に、心から満足してもらうこと。その誠実な価値提供の連鎖が、結果として、あなたをより大きなステージへと導いてくれるのです。

最後に:幸せな人が、成功する

ここまで、Udemyで売れない7つの理由と、その本質的な対策、そして戦略的な活用法について、私の全てを込めてお話してきました。

でも、私が本当に、本当に一番伝えたいのは、売上や受講生数といった、目に見える数字よりも、あなた自身が、今この瞬間、幸せであることが何よりも大切だということです。

かつての私は、未来の成功という蜃気楼を追いかけるために、「今」というかけがえのない時間を、全て犠牲にしていました。しかし、心がすり減り、疲れ果てた状態では、良い仕事などできるはずもありませんでした。近年のポジティブ心理学の研究でも明らかになっていますが、成功するから幸せになるのではなく、幸せな人が成功するのです。あなたの心の状態が、あなたの創り出すもの、そしてあなたの人生そのものに、直接反映されるのです。

コースが売れないことで、自分自身を責めないでください。他人と比べて、焦らないでください。まずは、あなたが心から「楽しい」と思えるペースで、コース作りに向き合うこと。そのポジティブで、穏やかなエネルギーは、必ず画面の向こうの受講生にも伝わります。

私自身も、心がモヤモヤした時に、その原因を突き止め、二度と同じ過ちを繰り返さないように「自分だけの戒律」を決めています。「忙しくても運動と睡眠の時間は絶対に確保する」「何事も頑張りすぎず、常に心に余白を持つ」「未来を憂うより、今この瞬間を味わい尽くす」。

もし、昔の私のように一人で全てを抱え込み、心が折れそうになったら、どうか信頼できるメンターや仲間に、その苦しい胸の内を打ち明けてみてください。自分一人だけで見ている景色は、どうしても偏りがちです。第三者の客観的で温かい視点が、きっとあなたを正しい道へと導き、再び立ち上がる力を与えてくれます。

この記事が、あなたの「今」を大切にしながら、あなたらしい形で、Udemyでの活動を、そしてあなたのビジネス全体を、力強く前に進める一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

あなたの挑戦を、心から応援しています。